大容量モバイルルーター選びは対応回線のチェックから

モバイルルーターが大容量でネットたっぷり使えるとか、その割りに料金が安いとか。それらはモバイルルーターの性能によるのではなく、むしろ対応回線がどの会社のものであるかで決まります。

通信量が大容量というからには、通常のモバイルプラン用に設定された通信容量よりも余裕がなくてはなりません。複数モバイルを使っても大丈夫だという意味で、通常プランの数倍の容量は欲しいところです。話を簡単にするため、標準的な月7GBのモバイル回線の4倍くらいにあたる月30GBを大容量である目安としましょう。

対応回線は次の2つです。WiMAX 2+(ギガ放題)、Y!mobile AXGP(アドバンストモード) 。ともに3日間で3GBまで使えるという条件になっていますので、合理的に使えば月30GBくらいは通常速度でネット利用できるでしょう。

感度良好なサブ回線を使うかどうかで、対応機種選びが変わる

ワイマックスやワイモバイル等の大容量回線が完璧なら話は早いのですが、どうもそうではないらしいので若干の追加案が必要になります。まず検討すべきは以下の点です。

  • モバイルルーターをよく使い場所・地点が通信可能エリアではないかもしれない。
  • たとえエリア内であったとしても期待するじゅうぶんな速度がでない可能性。
  • 旅行や出張、帰省などで普段使う場所より通信環境が悪い(エリアでない可能性)場所でも使いたい。
  • 室内や障害物多いところで利用したとき十分な速度や電波感度あるかが不安。

つまり感度良好なサブ回線も合わせて利用するのかどうか?という追加案です。そしてサブ回線との組み合わせ・相性によっては、大容量回線の使用が制約されるケースもあります。場合によってはサブ回線(例としては auやワイモバイル、ソフトバンク回線の4G, LTE, 3G)をメイン回線にした方がいいかもしれません。

でもそうなると、定額で大容量という初期の条件からは外れてきますので、ドコモやドコモ系SIMフリーなモバイル回線も候補にあがってきます。つまり、パケット追加料金を支払えば大容量にはできますし、速度制限のかかったまま使えば、速度に不自由があってもとりあえずは容量制限ありとは言えないですから。

まず最初にWiMAX 2+ の利用検討からはじめるとうまくいく

以上の検討案をまとめると、大容量モバイルルーター選びの前提となるメイン/サブ対応回線の組み合わせは以下の3つのうちのどれかになります。

  1. WiMAX 2+をギガ放題で使うことを前提とし、妥協案としてau 4Gも考える
  2. Y!mobileのアドバンストモードで使いたいが、通常容量の回線プランも比較検討する
  3. SIMフリーまたはドコモのモバイルルーターに対応可能なドコモ系回線を使う

つまりこういうことになります。あなたの通信環境において、WiMAX 2+で十分使えるなら、大容量プランであるギガ放題だけで使うことを前提にモバイルルーター選びすべきです。

でも、もしそうでないならau 4G/LTE回線対応のモバイルルーターを検討します。サブ回線?のau回線を使った場合、たとえワイマックスのギガ放題プランでもその月の容量は7GBまで修正されます(その意味で妥協案)。

Y!mobile アドバンストモードのプランや料金、速度制限の条件などは、WiMAX 2+ギガ放題よりやや不利な感があります。例えば速度制限下のスピードでもワイマックスでは条件的に余裕あります。でも海外でも使う場合とか、総合的な通信エリア対応状況、そして月額の安さなどを考慮した時、ワイモバイルの方が魅力的かもしれません。

人口密度が低い地域は、大手キャリア直属のモバイル回線が強いようですが、スピードは低くなります(3G回線など)。ワイマックスやイーモバイルがつながらない地域で利用しなおかつ大容量パケットを消費する使い方をするなら、むしろ追加パケット料金で従量制にできる回線・プランそしてモバイルルーター(SIMフリー機など)を使った方がいいかもしれません。あるいは速度制限に妥協し低速で使うかになります。

WiMAX 2+で十分使えるなら、ギガ放題プランにあった大容量モバイルルーターを選ぶ

国内だけで使うことを前提にするなら、ワイマックスの方がワイモバイルより幾つか有利な条件が多いようです。ただしあくまでモバイル利用をパケット大容量で使う・速度制限下でもそこそこのネット速度で使う、という前提に限られます。また通信環境にも左右されますので、対応回線のエリアチェックは欠かせません。

Y!mobileのアドバンストモードにおける主要回線はAXGP(2.5GHz)なのでつながりやすさではWiMAX 2+(2.5GHz)と理論的には同等です。ただしLTEや3G回線まで考慮すると、ややワイモバイル回線がつながりやすいと考えることもできます。相性や個人差が出てくるところでしょうね。Y!mobieについては近いうちに詳しくとりあげます。

今回はWiMAX 2+(特にギガ放題)をメイン回線ととらえ、他の条件(サブ回線や料金など)を加えつつモバイルルーター選びを考えていくことにしましょう。

次の話題は >>WiMAX 2+ 機種選びのポイント

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