自宅モバイルルーター回線で質・量ともに妥協できるのか?

回線の質とはつまり、ネット速度のことです。220Mbpsとか75Mbpsという表現は、時間(秒:second)当たりの通信容量(デジタルデータのビット数)を表しています。

モバイルルーターの名目的・理論的な回線速度は固定回線に近づいてはいますが、実際の利用速度ではそのように楽観できません。エリアあたりの収容人数が一定でないモバイル回線は速度が安定しません(時間帯による人口増減に速度が影響される)。

そして何よりも、室内での電波感度低下こそがモバイル回線速度が不安定である決定的な理由です。室内利用による速度低下の度合いは利用環境の違いに大きくされますし、低下した室内回線速度に妥協できるか否かの違いも個人差が大きいのです。

回線の量とはすなわち、通信容量のことを言っています。固定回線とは違い、モバイルルーターには明確な通信容量制限があります。月7GB(ギガバイト)が標準的ですが、特殊なプランでは月30GBくらい利用できるプランも出ています。またモバイルルーターでも別料金を払えば追加の通信容量を購入できる回線も確かにあります。

あなたの利用環境がもし良好なら、たしかにモバイルルーターは固定回線の替わりになるでしょう。それでも多少の妥協はやはり不可欠になってきます。あとは通信環境の不具合を解消する工夫しだいで条件が改善する見込みもあります。

三通りの方法を考慮する | 固定回線 vs モバイルルーター

固定回線 vs モバイルルーター、この争いを解決するには三通りの方法があります。

  1. 自宅の固定回線を残し、外でのネット利用方法や節約方法は別に考える
  2. モバイルルーターで一本化する(自宅+屋外)、固定回線は解約
  3. 固定回線とモバイルルーターを両方使う(その上で料金プランの最適化)

もし本当に自宅の固定回線(個人宅/マンション用の光回線、あるいはADSL、CATV)が不要なら、余計な通信コストを節約するべくプラン解約を急ぎたくなるのも分かります。でも、付属のIP電話(ひかり電話など)をどうするかという問題も含めて、ひとまず慎重さを持って対処する方が後悔しなくて済みますよ。

もし上記の2もしくは3の場合。このページをみているあなたは恐らくこのいずれかだと思いますが、自宅でもしっかりネット使いたいのですよね、できればモバイルルーターで。その場合まずは外出先用途としてモバイルルーターを借りるなり契約することをお勧めします。その際自宅でも速度や通信容量の減り具合を確かめることができますから。しっかり納得がいくまでテストした上で固定回線を捨てるなり残すなりの決断を取るのが失敗・後悔を避ける最良な方法ですよ。

固定回線の解約よりモバイルルーターの実地検証が優先

あせって乗り換えるためにプラン解約や契約を急いではいけません。後悔しないためには前もって試したり検討する事柄が幾つかあります。

  • モバイルルーターを検証したいなら、まずエリアチェックとスピードテスト
  • 固定回線の解約を早まってはいけない(し、IP電話の代替方法も考慮)
  • モバイルルーターは外出先で複数モバイル端末用に使うことからはじめる

モバイルルーターの契約を検討する場合、どのデータ通信回線(会社)にするのかも含めて、チェックすべき項目がいくつかあります。もしそれらを省いて直ちに契約するのならそれは、ダメだった場合の中途解約手数料+モバイルルーター購入費用その他の大枚を支払う覚悟ができている場合に限られます。あせっては損です。

もし固定回線と同等程度にモバイルルーターが利用できた場合(※多少の妥協は折り込み済みとして)、ひかり電話のようなIP電話を残すのかきっぱりやめるのかという問題も残ります。でも別のIP電話を使うなど代替的な方法は幾つかありますよ(追って紹介します)。

自宅利用モバイルルーターにあなたが妥協できるかが鍵(かぎ)

自宅固定回線の速度や安定性・使い放題なメリットが必要不可欠でない限り、モバイルルーターに乗り換えたいという考えが起こるのはごく自然だと思います。しかし、モバイルルーターは屋外利用では便利ですが自宅や室内では安定的に利用できるとは限りません。そこは個人の通信環境に大きく依存します。

地理的要因、エリア対応度、モバイル回線の種類、自宅周辺の環境、部屋内での電波感受性、海抜高度など。本来モバイルルーターは自宅利用を保証されてません。

モバイルルーターの置く場所を最適化したり窓際に置いたりとか、自作アンテナを工夫したりである程度受信感度の悪さには対応可能ですがそれもやはり個人差・環境差や運?に左右されます。

一番重要なのは、固定回線に比べてのデメリットにどこまであなたが妥協可能かという一点のみ。場所を選ばず使えるモバイルルーターのメリットが、自宅でのみ快適に使える固定回線の利点を上回れば、モバイルルーターを選ぶ事に支障はないはずです。

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